マーケット短信 Vol.168 Apr, 30 2009

「香港ギフト&プレミアムショー」
中国企業が最近日本に対して優しくなったという話しを主催者側から聞いていたが、会場で積極的に話しかけられることも増え、欧米に比し日本は未だ良いという見方が定着した感あり。
然もかなり日本のやり方を理解していて、細かな要望や生産数量も実情を踏まえ対応している。
今年の会場では、ホール1のファインデザインの出展社が、顔ぶれは例年と余り変わらないがパッケージを含めデザインが良くなっていることが収穫。ホール2 のインターナショナルの出展はまとまりができて見易くなり、夫々のお国柄も出て特に日本からのバイヤーにとっては、商談がしやすくモノ作りが具体的に進み そうだ。
展示商品は全てが雑貨といえるが、雑貨は使う人の生活の中にその商品の居場所を見つけなければならず、生活習慣という視点が鍵になる。写真立などはギフト と名がつく海外の見本市では写真立だけの出展数の多さに驚くが、香港も日本人からは何故こんなにという出展数になる。
今年は例年以上に日本からの来場者が多かったように思うが、環境的にはもの作りが進めやすくなってきており雑貨の生活の中での居場所という視点で、日本で 余り盛んではない生活習慣を取り込むことも考えられて良いように思う。

「ランガムプレイス」
香港の若者の街モンコック(旺角)。原宿の裏通りを建物の中に縦に通した様なビルが幾つもあり、小型店の集積で賑わいを演出。商品はアニメ,キャラク ター,玩具,フィギュア,雑誌,CD,DVD,身辺小物,衣料など若者対象の物が多く、土,日はまるで竹下通りの如く人が溢れる。 2005年ここに、シネコンを含み15フロアの商業とホテル,オフィスからなる巨大複合施設「ランガムプレイス」が開業。土曜日に久し振りに訪ねたが、 B1~13階までのSCは若者が主役。
1階は「香港西武」と米国の最新SCに出店した店と同じファサードの「H&M」が顔。香港らしく各階に飲食の店があるが、「モスバーガー」,「イタトマ」,「吉野家」,「元気寿司」など日本発も多い。
物販では、「無印良品」が特に客を引寄せている。
このランガムプレイスは、国際ショッピングセンター協会(ICSC)の第31回イノベイティブデザイン・新規開発の部で、賞に輝いている。

「DCP EXPO・ソニーCP・アバンティ・YUSAKI LABO」
昨年再開されたディズニー総合展示会(DCP)。今年も開始早々からバイヤーが詰め掛け、対応するライセンシーも夫々のマーケットのトップか独自の個性を 持つ企業で、ディズニーの存在感が際立つ。市況が悪い程魅力ある展示会に集中し、マーケット内での選別は更に厳しくなる。ソニーCPのビジネスミーティン グ。60周年へ向けて今年と来年は「機関車トーマス」に注力。主力カテゴリーの玩具は、ダイキャストをタカラトミー,木製を河田とするなどの深耕戦略へ。
オーガニックコットン「アバンティ」の展示会。丁寧にビジネスを積み重ねて来たが、時代が求めている自然志向から大手商社が参入、但し話題性先行でマーケットは拡がっていないようだ。
40数年イタリア在住の、湯崎夫沙子氏のクレイアニメ作品を映像で見創作に纏わる話を聞く。日本にいた若い時には彫刻で、世田谷中里小学校の遊戯彫刻も制 作、縁あってのイタリアでアニメの世界へ、’37年生れのパワーに圧倒された。

「他にないものを目指す」
様々な要因で販売不振が当り前になった時代にも、少数だが売上を伸ばし続ける企業がある。
アパレルでは「ユニクロ」、雑貨では「フランフラン」が挙げられるが、そのマーケットで他ができないことをやれる処しか、伸びることが難しい時代になった ということではないのだろうか。ユニクロの成功により知れ渡ったSPAは、流通に関わる全てのビジネスにとっての関心事だが、全ての企業がSPAに関われ る訳ではない。例えば雑貨は商品面での武器はアソートメント力だが、雑貨店の辛さは基本的に商品そのもので他との違いを出すことが難しい処にある。
物作りは勿論オリジナリティが武器で、そのためにキャラクターやブランドの確保もする。小売であれば商品と共に人が作る店の個性、間に在る問屋も個性を出 せねば生き残りは難しい。SCの個性も個性的な店が集まってこそできる。

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