マーケット短信 Vol.169 May, 14 2009

「三度注目を集める原宿」
セントラルアパートが表参道一のビルだった昭和30年代、「キディランド」は木造2階建の外人客からバラエティストアと言われる店だった。当時の原宿は竹 下通りも店は数軒で、表参道はキディランド始めどの店も外人客対象の品揃え。
セントラルアパートの明治通り側の1階、今の「ギャップ」の場所には「キャビン」があり、店頭のディレクターズチエアに”ラガディアン&アンディ”が座っていたのを懐かしく思い出す。
明治神宮の初詣以外で原宿が最初に全国に知れ渡ったのは、ティーンズ憧れの竹下通りだ。修学旅行の行き先では東京ディズニーランドと双璧で、通りは地面が隠れる程に人で溢れた。
次は文化遺産である同潤会アパートが安藤忠雄の手で「表参道ヒルズ」に生まれ変わり、広域から幅広い年代の人が集まった時。ここから青山通りへかけての表 参道は、欧米の著名ブランドショップが軒を連ねブランド通りに変身した。
そして今、明治通りの「H&M」の隣に「フォーエバー21」が開業し、「トップショップ」,「ザラ」も含め手の届く価格で最先端のおしゃれを売る 欧米の人気店が集結し、曜日に関係なく幅広い年代の女性が歩道に並び、三度原宿は注目の街に。

「仕入れの覚悟」
昔グリーティングカードでこんな経験をした。季節性の強いクリスマスカードの取引条件は、買取りであれば売価対比50%、返品可であれば70%で納入いう のが決まり。委託に魅力を感じる企業は厳密な検証をする前に委託条件を採り、次年度以降も同条件になるのが一般的だった。
然し初年度はとも角一度クリスマスを経れば、データを分析の上何れが自社に利を齎すかを検討し、条件交渉をするのは当然考えるべきこと。如何なる場合でも 仕入に携わる者は、自らが商品を知り,販売を予測し,数量を決めることを基本にすべきで、委託条件もステップと捉える内は良いが、この手法に安住すると進 歩は無い。
今のような環境であれば、売上を伸ばすことを考えることも大事だが、それ以上に例え売上は横這いでも利益を確保するための、取引条件の再確認と交渉は避け て通れない。夫々の業界には古来の取引条件があり同一商品でも仕入原価は違う。部門拡大は条件改訂の得難い機会だ。

「遊びと本物との間」
今の子どもはなどと子どもの変わり様が話題になるが、その多くは取巻く環境の変化によるもので子ども自身は余り変わらない様に見える。「キッザニア」で職 業体験に挑戦する子どもの気持ちは、今の大人が幼い頃上手くなりたいと遊びにも真剣に取組んだ気持と左程変わらない。
その時代にはキッザニアで人気のモスバーガーも宅急便も全日空も存在しなかった訳で、生きる時代と共に子どもの遊びが変わるのは当然で、職業体験遊びの人気は将に時代を表わしている。
キッズビジネスが持て囃される今、遊びに学びを取り込んだ様々な業態開発が進むが、遊びと学びのバランスが最も重要なポイントだろう。仕組みを考える際に は遊びの中に限りなく本物に近い学びを取り込み、楽しく遊びながら段々レベルが上がり本物へ近付く道程が鍵になる。玩具店から遊びを売る店への移行は業種 から業態への転換でもあるが、遊びに取込んだ学びが本物に近付けば近付く程評価は高まりそうだ。

「10分以内にある店」
自分の住んでいる周りを改めて見直すと、身近に沢山の店があることに改めて気付かされる。
「玉川高島屋」までは徒歩8分、その手前には昔からの商店街があり小学校もあるが、定番の学校前の文具店や玩具店,駄菓子屋,本屋はなく、代りに複数のコ ンビニ,歯科医,美容室が増えた。日常生活に必要な肉,魚,野菜は専門店が揃い、パン,豆腐は手作りで新しく総菜屋が加わった。
車で10分なら「トイザらス」,「西松屋」,「ユニクロ」,「ヤマダ電機」にSM10店,コンビニは数え切れない程に高島屋がありオーバーストア状態。 高島屋へ行けば全て揃うが荷物を考え車で行くと駐車が面倒で、商店街に食品以外でもう少し個性ある店が集まらないかと通るたびに思う。歩いて行ける距離に 小規模でも魅力的な店が複数あると、運動を兼ねて通う人は沢山いるだろうなどとG・Wの大渋滞をTVで見ながら考えた。

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