マーケット短信 Vol.176 Aug, 25 2009

「羽田空港で豆ぐいと出会う」
代官山「かまわぬ」がハーフサイズの手拭による新しいギフト提案を切り口に、東京駅の駅ナカへ出店し評判を呼んだ「豆ぐい」。今年は11月までの期間限定店をもって羽田空港に出店。
夏休みでもあり3階の出発階にある店は、物珍しげに手に取る人が何時もいて中には豆ぐいの使い方を承知で贈り物に買う人もあり賑わう。小さな店だが切り口 の新しさ、贈り物としての程々の価格そして商品と人の出会いの機会。  モノを売る時に効果的な要素を形にしたこの店は、華やいだ気分を持つ利用客が多い空港と言う立地もまた相応しい。羽田発で拡がった駅弁ならぬ”空弁”の認 知により、空港は新しい切口のおみやげとの出会いの場としての価値が増す。
かまわぬが時代に先んじて代官山で和手拭いの専門店を始めた時は、店の中に本当に井戸水が出るポンプを置き、象徴として座売りを取り入れるなどおしゃれで 個性的な店だった。個性的な店を創るDNAを持つこの店の次に期待する。

「三度旭山動物園へ」
8月の暑い盛りに旭山動物園へ。相変わらずの混雑だがリピーターの比率が高まっているようで、来園者は要領よく空いている施設に急ぐ。バス利用の観光客も 事前に情報を得ているようで、皆攻略本を手本にしたような回り方をする。
動物園側のアピールが浸透し、動物本来の姿が最もよく表われるという動物毎の食事を公開する、“もぐもぐタイム”なる大人気の行動展示を中心に、人が大きく移動し満足度は高まった。
旭山動物園へ来ていつも実感するのは、人間の知恵というものには限りがないということ。
大きいとは言えない敷地の中に毎年新しい展示を一つまたは二つオープンできるのは、動物の行動に合わせた展示が先に考えられそれに合わせたハードを作るの であるから、飼育係の人の頭の中には、夫々の動物の行動をこういう形で展示したいと言う欲求が溢れているのだろう。毎年新しい展示が開設されるが、今年は 昨年開設した“オオカミの森”の隣に「エゾシカの森」がオープン。「新ホッキョクギツネ舎」もお目見えした。旧盆期間中は営業時間を延長、暑い昼間は寝て ばかりいる動物たちが、夜の動物園で活発に動く生態を見られるのも大きな魅力だ。

「ケアベアショップ」
8月21日ラフォーレ原宿に「ケアベアショップ」開業。27年前にアメリカングリーティングがカード用に開発したデザインだが、その後発売されたぬいぐる みのヒットで人気が確立した。アメリカングリーティングでは、ファンシーショップ草創期に大ヒットした「ホリーホビー」が強く印象に残るが、「ストロベ リーショートケーキ」も同社のデザイン。ホールマークを含め、プロのデザイナーを多数抱えるカード会社から生れるデザインは、大きな可能性を秘めている。

「ラフォーレ原宿」
ラフォーレ原宿では、「ケアベアショップ」と同時に「バービーストア」が地下1階に開業した。こちらはバービーもあるがバービーファッションストアの趣 で、トップウィンドーは今年流行のライダージャケットのバービーバージョン。
ロサンゼルスの「キットソン」でもバービーのおしゃれ小物類が扱われていたが、もしここにディランズキャンディバーのバービーチョコレートがあると、この店は更に評判を呼びそうだ。
ファッションビルとしては老舗と言ってよいラフォーレ原宿だが、先端を行くテナント開発に関しては、現在でも常にトップを走る存在だ。
いま話題のファストファッションは、「H&M」,「フォーエバー21」が同じサイドに軒を連ねて競っているが、少し離れたラフォーレ原宿は英国発の「トップショップ」を既に1階に導入済みだ。
進化するラフォーレ原宿の次に登場する魅力店は、新宿のルミネ2に1号店を作って評判を呼んだロサンゼルスで人気のセレクトショップ、「キットソンスタジオ」を9月6日にオープン。
大手デベロッパーによる大規模な新規SCの開設にブレーキがかかる現在、既存SCの活性化は待った無しの状態にある。都心型のSCにかけられた期待には大 きなものがあるが、夫々のSCの客層,立地,規模を踏まえた上での、客側から見て魅力あるSCへの変化が今求められている。

株式会社 葉佐商品研究所 〒158-0095 東京都世田谷区瀬田4-31-13  TEL03-3707-4453