マーケット短信 Vol.257 Jan,11 2013

「香港トイ&ゲームフェア」
玩具の新年は世界2位のこのショーに始まる。
本来見本市は行く魅力があるか否かで価値が問われ、アジア,欧,米を始め世界各国に拡がった来場者を見れば香港の強い立ち位置が分かる。
定例の大規模なショーでは新製品に期待が集まりがちだが、このショーの最大の目的はソーシングソリューションであり買う側が小売りであれ問屋であれ、最後は何らかの形で商品作りに繋がらなければショーに参加した意味がない。
出生数が減じる日本ではなかなか実感はわかないが、商品部門で見るとベビー関連の展示が年々商品力を増し、全体のまとまりと商品の繋がりが良くなることで、魅力を増して来ている。
日本でも最近は教育玩具を重視する店が増えたが、欧米の専門店のこの部門の比重は大きく、またその延長線上にあるクラフトについてもこのショーへの出展の増加がその流れを証明する。

「香港ライセンシングショー」
トイフェアと併催のライセンシングショーが、昨年の5階から今年は3階グランドホールへ移り出展社の増加のみならず会議の内容も充実し、セミナーへの参加も増えて来場者も増加した。
日本からの出展は「ソニーCP」,「サンリオファーイースト」等10社だが、日本発プロパティは「ウルトラマン」を始め様々な形で各ブースに多数展示されこの面での日本の存在感は大きい。
昨年国内のショーでライセンサーが主導し「はらぺこあおむし」の全ての商品を1ケ所に集積したが、売る側へのアピール度は強烈だった。
日本国内のみならず海外へ打って出る場合も、日本の持つ無形の財産を一堂に会しアピールする機会を作る必要性をショーの会場で痛感した。
昨年のこのショーは中国の出展社が多数集まるフロアに隣接し、バイヤーの行き来はあるにせよ矢張り無形のもの主体のライセンシングビジネスと、OEMを打出すメーカーとの繋がりは弱く、今年の独立会場設定は当を得ている。
今年のライセンシングショーの方向性の一つは、形のないライセンスと形にするソーシングの緊密な関係作りの様だが、形ある商品を繋ぐのはモノ作りのメーカーと販売する小売であり、最初になすべきことはこれらを包含した、大局から見たビジネスの仕組み作りなのではないか。

「オーシャンターミナルのトイザラス」
この店に行きいつも感心するのは、ストアブランドに加えメーカーとの協働で例えば人形ハウスのようにある形を留めて、トイザラスでしか売らない商品として独占販売するパワーだ。
教育玩具ではこの店は以前より「ユニバースオブイマジネーション」で自社商品ライン拡大。
女児玩具では昔からのごっこ遊び「ジャストライクホーム」,人形関連の「ユー&ミー」,女児の身辺小物に狙いを定めた「トータリーミー」等のトイザラスだけで売る商品比率は50%強か。
男児玩具の成功例は以前から重点商品として育て上げてきた車関係の「ファストレーン」だ。最近は船のシリーズまで開発し売場も巨大だ。
ぬいぐるみも殆んど自社開発商品で、この店だけはかつて世界中の店が入り口近くで展開した「アニマルアレイ」を、現在も維持している。
ベビーザラスは日米欧等の店と比べ少し見劣りするが、玩具に関しては部門毎の売場配分,客側から見たレイアウト,商品の繋がりとメリハリの付け方,独占商品比率の高さと挙げると、私が見たトイザラスの中で第一級と言って良い。

「香港の商業施設」
「そごう」6階の玩具を見ると、百貨店の玩具売場としての纏まりは日本が手本にしたい位だ。
売場の中に「サンリオ」もあるが、キティのトイだけは玩具売場でコーナー化し、旧正月の飾り物も玩具売場,サンリオともに売れるキティを900両面3台で展開するなど、日本では考えられない競合状態にあり商品への執着を感じる
近くの「ワールドトレードセンター(WTC)」は、「フランフランブティック」,「無印良品」,「ユニクロ」,「レイジースーザン」と日本発企業が多い。
旺角の「ランガムプレイス」は相変わらず若者が集まるが、上層階は店の入れ替わりが激しい。
スターフェリーの傍にある香港最大のSC「ハーバーシティ」。その一角を占める「オーシャンターミナル」の1階には前述のトイザラスが一番奥にあり、入口からそこ迄の間に子供に関連する店が集められ、週末の賑わいは凄まじい。
地下鉄駅と連結する「ⅰSQUARE」で若者が好きな店の№1は「ログオン」だが、ロフト系雑貨のコンパクト型のこの店の核となる商品は化粧品と玩具で、玩具のトップは又もナノブロックだ。