マーケット短信 Vol.258 Jan,25 2013

「EKIMISE(エキミセ)」
昨年11月開業の東武線浅草駅直結の新商業施設「エキミセ」が、今年に入っても賑っている。
昔から地元で存在感のある浅草松屋が3層を使い集客、4F,5Fのファッション6Fの家電は知られた店が多く全体のテナント構成に特別新鮮味はないものの、浅草初のSCの位置付になる。

このSCの他にない魅力は矢張り上層階で、屋上”浅草ハレテラス”の展望デッキは「東京スカイツリー」が間近に見えフォトスポットもある。

連動する7階はフロア名称が”駅見世小路”で、対象年齢は高めだが、和に拘った物販の”わのいち”と懐かしい洋食屋もある飲食”駅見世ごはん”で構成、地元客と観光客が混じり合い値段も手頃でつい買ったり食べたりしたくなる雰囲気だ。

相撲グッズ「好角家」, 忍者グッズ「忍屋」に今治タオル,京都,北海道産品などの集積だが、単なる売れ筋お土産の寄せ集めではなく、良いものに敢えて挑戦する姿勢が評価されている様だ。

年が明け玩具展示会が産業貿易館で開催される都度寄るが、最上階7階が断トツの一番人気。
浅草へ行った時のランチには食堂群もお奨めだ。

「何が部門構成を変えさせるのか・雑貨」
1960年代の原宿キディランドでは、レジは玩具も雑貨も共通で分類は8部門しかなかった。売上の48%が玩具で玩具以外の売上が多かったのだが、雑貨に与えられたレジボタンは二つで、一つは雑貨でもう一つは季節商品だった。

他にクリスマス用品を扱う店はなくオーナメント,クリスマスライト,クリスマスカード,包装用品に、店頭で生木のクリスマスツリーも扱い、イースター,ハロウィン等欧米の宗教祭事用品も導入し、季節商品の売上は群を抜いていた。

雑貨部門は欧米人の生活に必要な商品、グリーティングカード,包装用品,パーティ用品,ナッツ,ルームシューズ,日本紹介の書籍,スーベニア(日本土産)などを請われるままに導入した。

今振り返ると、当時のキディランドが日々行っていたのは、日本に住む欧米人顧客の生活の中で必要ものを出来るだけ取揃えることだった。

雑貨の部門構成の要は、顧客の日々の生活の場面に居場所を定められる商品の纏め方にある。
その時代に「スーベニア」,「ギフト」,「パーティ」,「季節」部門を持つ店があったことを銘記したい。

「何が部門構成を変えさせるのか・玩具」
昭和40年代頃の玩具店の部門構成は、手打ちレジによる僅か8分類の売上分類から始まった。
その時代は、素材別分類の金属玩具,木製玩具に、雑玩や人形など殆ど製造段階での分類に倣い、ホビー部門が確立し始めて遊び方分類が出来た。

後年POSレジの普及により小売が自己の便宜上分類を独自に設定する方向へ進んだが、現在の分類では時代に遅れを取るとの懸念もあり商品分類の再構築を考えざるを得ない時機に来た。

素材分類があった時代を第1期とするならば、第2期はターゲットと遊び方による分類でこれは今も有効であるが、子供の行動などを見ると既に分類は次の段階に進んでいるように思う。

筐体ビジネスを組み込み”通信しよう”が合言葉になった「たまごっち」、筐体から派生した「
プリズムストーン」周辺商品の発展可能性は、サービスとモノの間の境目を小学校低学年の子供たちが、いとも軽々と超えた結果に他ならない。

「Wii u」のカラオケは、Wii uゲームパッドで9万曲からの選曲が可能で、TVに接続するとその部屋はたちまちカラオケルームに変身する。

このタッチスクリーン型のゲームパッドを含め、とにかく触ってみる子ども達にとってタブレット端末型は興味の的で、遊びにも学びにおいてもその将来の可能性には大きなものがある。

閉塞感のあるマーケットでは、モノ、サービスの境目などは最初からないものとして、未知の世界との接点を探し続けることこそが、新規ビジネスの突破口になるのではないだろうか。

玩具の商品分類は雑貨とは大きく異なり、今はむしろこれまでのような道筋がありその延長線上でこれまで通りに考えて組み立てて行く手法を離れ、商品分類第3期主要部門のコミュニケーションも超えサービス連動など異なる次元へと分類を進めて行く時なのではないだろうか。

言葉では同じ楽しさであっても玩具と雑貨では、買う側の求める中身には大きな違いがある。
雑貨とは違う視点で部門構成を構築すべきだ。