マーケット短信 Vol.264 Apr,25 2013

「東京ミッドタウン」
米国の例を見るまでもなく日本でも大型商業施設に適した物件は限られて来ており、都市部、郊外の別なく既存施設でリニューアルの名のもとにテナントの入れ替えが厳しく行われている。
過去に多数のSCを開発しているイオンでは、1年間に全国で10カ所の施設を開業した場合6年後の1年間に順次各店の契約が終了、この機に店舗構成に大きく手を入れるのが通常の形だ。
開業6周年を迎えた[東京ミッドタウン]も同様の理由で見直しが行われ、4月25日に新規32店にリニューアル10店を加えた42店のデビューを前に、24日に内覧レセプションがあった。
子ども関連の身近な店では「アトリエニキティキ」と「ストンプ・スタンプ」が出店し、雑貨関連では「かぐれ」,「グリューセン」,「プレインピープル」などの小型故にそれぞれに魅力的な店たちと、「無印良品」が大規模店で新規出店した。
リニューアルは外国語レッスン可の「ABCクッキングスタジオ」に編集型の「TSUTAYA」がある。
今後の大型SCでは個性無くして存続はない。

「イオンレイクタウンSC」
国内有数の規模を持つ[イオンレイクタウン]、普通の人を対象にチェーン展開する企業の多くは出店しており、「ヴィレッジヴァンガード」などは飲食以外の3業態で4店舗を出店している。
その結果このSCが新しい雑貨店等を導入の際は、業態化を進めコンセプトの違いによる商品アソートメントで差異化する企業よりは、単一のプロパティ或いは単一の商品カテゴリーにフォーカスしている専門店の方が、顧客側から歓迎される存在になる可能性が高くなって来た。
ここ迄の規模と客数を持つ商業施設になると、例え郊外型であっても例えばキャラクターという切り口で考えると、このSCにあって良い店の代表格は都市部での立地を基本に単一キャラクターで展開する「スヌーピータウン」も浮かぶ。
4月18日にナカジマコーポレーションのロングセラー「かえるのピクルス」の専門店「La Villa de pickles」1号店がこのSCに開業した。店名はピクルスの家という意味だが、日本的にはピクルスという単一キャラクターに特化それを他にない個性として提示し、客の判断を仰ぐ実験でもあり結果に大きな関心が持たれている。

「グランフロント大阪」
大阪駅前のJR貨物駅跡地の先行再開発部分に[グランフロント大阪]が完成23日に内覧会。
商業棟,オフィス棟,マンションの一体開発で、昔のトラックヤードが新しい街に姿を変えた。
施設は面積的には物販と飲食の比率が高いが、梅田という大阪有数の商業エリアの中では、如何に1店規模や店舗数も含め魅力的な専門店を集積しても地域の絶対的な存在にはなり得ない。
施設側の表現を借りると知的エンターテインメントの大空間“ナレッジキャピタル“、これが施設最大の魅力であり来街者の興味の的だろう。
先端技術に触れ体感し交流できる「ザ・ラボ(The Lab.)」、企業や大学による未来に触れられる21のショールーム群「フューチャーライブショールーム」に「シアター」,「コンベンションセンター」まで7層で展開される挑戦に期待は大。
この3階に「ボーネルンドあそびのせかい」が出店。少しずつ内容が充実し現在17カ所にも拡がったあそびのせかいの中で、この“ナレッジキャピタル“内にあるものの完成度は一段と高い。
「ボーネルンド」により北九州市で始められた子どもへのモノからではない新しい接点を求めて始まった試みが、大阪駅前という立地と内容で期待される[グランフロント大阪]の、最先端のコミュニティの中で見られるのは嬉しい限り。

「スヌーピー×日本の匠展」
17日初日の銀座松屋“スヌーピー×日本の匠展“。
松屋5階の吹抜け部分で長年作者シュルツ氏と親交のあった大谷芳照の書道パフォーマンスを報道陣に見せ、テープカットにはスヌーピーファンを代表して東尾理子が加わり開場した。
展示物はテーマ通り日本の伝統を受け継ぐ匠とのコラボレーションで作られたものだが、普段見慣れている商品とは異なりキャラクターも極みはこの高さにあることを感じさせる展示だ。
「ソニーCP」のライセンスへの集中は、日本のライセンスビジネスに変革を促し始めた様だ。