マーケット短信 Vol.270 Jul,27 2013

「リサとガスパール タウン」
[富士急ハイランド]に7月27日オープンする[リサとガスパール タウン]のプレスレビュー。

冒頭、富士急社長の[リサとガスパール タウン]に掛ける熱い思いと、来日した原作者夫妻がそれに応えて話した言葉とを合わせ、遊園地の新しい方向性を先導する強い意思を感じると共に、改めてキャラクターの存在価値を確認した。

リサとガスパールの街は遊園地の手前にあり、入園料は無料でカート等の乗用のみ料金が必要。

ベーカリーレストランやショップが入る建物や道路はパリ的な雰囲気で、エッフェル塔は小型だがメリーゴーラウンドはパリに実在のものと同等と、リサとガスパールの街らしい環境だ。

ハイランドホテルにはリサとガスパールの二つの客室を、夫々の家を再現した内装で仕上げ、ホテル内にあるレストランも室内環境,メニューなど全てリサとガスパールで纏められている。

この遊園地には15年前に世界初の「トーマスランド」が開設され、相変らずトーマスは元気でその年代の子たちには人気を保っているが、キャラクターと既存施設の整合性が今後の課題か。

全てを見て、キャラクターの社会的立場の欧米との差異を背景も含め捉え直す時機と感じた。

「インターネット小売業の伸張」
 昨年の米国小売業ランキングで「アマゾン」は、前年比約30%売上を伸ばし11位にランクインし、今年度のベスト10入りが確実視されている。

 インターネットを基盤に流通の新しい仕組みを作り、無店舗で市場に参入する小売業が目立つのは日本も同様で、これまで主流であった有店舗小売業が存在理由を問われる時代になった。

 米国では消費者との接点は多いほど良いというのが定説で、リアルな店舗がネット通販を併せ持つのは当り前、かつて日本で良く見掛けた御用聞きのような顧客とのより密接な関係の構築などの、多チャンネル化が生残りの鍵になる。

 早い,安い,簡単などのネット通販の長所にリアルな店が対抗するには、客側から見てはっきりそれと分かる異質の魅力を、ビジネスの仕組みの中で表現できることが対抗策の要となる。

 これからのリアルな店舗は、ネット小売業には難しい相手の顔を見て話せる機会を活かすなど、顧客との距離を縮めることに注力すべきだ。

「リアルな店の武器の一つは楽しい体験」
米国の小売業の内キッズを対象にした店には、ネット通販にはできない様々な子ども達への提案があり、現実の店に行くことを望む子は多い。

「ビルドアベアー」では、何かの記念に自分も参加して作る世界で一つの贈り物を作りに来る子が多いが、自分が参加した楽しい体験も含めその時のその贈り物は子どもの記憶に強く残る。この店は今バレンタインデイ用の世界で一つのギフトを求め男の子が列を作る人気店でもある。

「アメリカンガール」は無店舗の通販から始まった企業だが、子どもからの自分が買う人形を触ってみたいという声が大きくなり、リアルな店の「アメリカンガールプレイス」を開業した。

店では自分の人形の髪をヘアサロンできれいに結って貰え、人形と共に誕生パーティができるカフェもあるため子どもは店に行きたがる。今やニューヨーク店のディナーはネットで予約した上でディナーのために親と子が店を訪れる。

子どもインテリアの「ポタリーバーンキッズ」にはギフトを対象にした独自のサービスがある。

クッション,毛布等のギフトは30種のロゴと30色の糸から選び相手の名前かイニシャルを刺繍するがこれはインターネットでも発注可で、クリスマスは毎週水曜日午前8時から開店までの間ギフトや飾付けの相談が無料で受けられる。

これらの店に共通するのはバーチャルとリアルの間を子どもが無意識に行き来していることで、現実の店で見る彼等は本当に楽しそうだ。
どんな時も楽しくなければおもちゃ屋じゃない。

「街へ出て店を見る」
 どんな街にも店があり、店を見るのは楽しい。小型専門店は商品セレクトや展示に思い入れやセンスを感じ、量販店も地域や店で違いが出る。

 入った時気軽に声が掛ると店との距離が縮み、低単価品の中に掘り出し物が見付かれば楽しく、その街にしかない店に出会うと嬉しさも格別だ。

気持ち良く出入りできる店は街の財産だと思う。