葉佐弘明の「マーケット短信」 Vol.276 Oct,26 2013

「ベビーザラス香港1号店開店」
地下鉄尖沙咀駅直結のSC[iSQUARE]に、トイザらスが「ベビーザラス」香港1号店を出店した。

現在日本や米国の「トイザラス」では、新店或いはリニューアルされる店舗はトイザラスとベビーザラスの複合店が基本であり、どちらか一方が単独で新規出店するケースは考えられない。

本格的な郊外型SCの開発には不向きと思える香港では、独自の立地戦略が必要なのだろう。

この店から香港トイザラスの旗艦店である[オーシャンターミナル店]までは徒歩10分ほどであり、客層が異なるとはいえ小型化されたベビーザラスのチェーン展開はあるのだろうか。

トイザラスの香港上陸は随分昔になるが、旗艦店以外は大部分が小型の店舗による展開で、最近は中国本土でも約50店舗を展開している様だが、今回上海で都市部のSCに出ている店舗へも行ったが、こちらもかなり小型の店だった。

現在香港への観光客の中で多くを占める中国本土からの観光客は、お土産に玩具を買う人が多いそうで販売面での玩具のランクは高い様だ。

日本トイザラスは’91年荒川沖店以来、年10店を目途に出店を続け現在164店を持つが、日本の消費者に適応する商品政策や専門店的手法の導入等の現地化戦略等大きな力が背景にある。

パリ郊外のトイザラスではクリスマスも大型カートを使わず、キャスター付の小型バスケットを手で引くそこならではの買物風景を見るが、世界の国々でトイザラスが成功した要因の一は、現地の習慣や思いに対応するきめ細かな配慮だ。

「香港の商業施設も店舗の交代は激しい」
トイザラスの旗艦店と子供服の大集積が1階にある[オーシャンターミナル]では、3階に日本発の「どんぐり共和国」が満を持して出店した。

ウィークデイの夜訪ねたが人気の店で、猫バスから顔を出し写真を撮る人が引きも切らない。香港もジブリは人気で映画の封切りも早い様だ。

2010年開業の[iSQUARE]は夜景が見え人気店も多い飲食は良いが物販は客数不足の店がある。

過去にも店の入替えはされていたが、3階の人気雑貨店「ログオン」の真下には大型の「フランフラン」が出店し、今回は2階の「ベビーザラス」の他に3階にギフトがテーマの雑貨店も入り、テナントの入替えが急ピッチで進んでいる。

「キッズ業態が元気な上海」
「港匯恒隆広場]は地下鉄徐家匯駅直結の都市型SCで、「トイザラス」が香港同様小型店で出店しているが、真向いに大型のキッズ専門店がベビーからトイまで幅広い品揃えで売場を構える。

このエリアはベビー,キッズ関連の店が集積、キティ専門店など関連する雑貨も充実している。

日本発の「ユニクロ」や「ローリーズファーム」も出店しているが、何よりもキッズ関連業態ととりわけトイの元気な様子を羨ましく思った。

[南京東路]の中程に昔からある7層のベビー&キッズワールドは、高級ブランドの子供服比率を高めながら、大型玩具売場を維持していた。

地下鉄世紀大通駅近くの商業集積は地階~2階を回廊形式で繋ぎ下層階が商業,上層階が住居で、地階は将にベビーとキッズの世界だった。

先述のキッズワールドがベビー用品,子供服などにフルラインの玩具を展開し、隣には南京東路の地階と同じゲームセンターが出ている。
目を惹いたのは米国の子供服チェーン「ジンボリー」が展開する「プレイ&ミュージック」が、英会話教室併設で営業していたことで、以前日本にも誘いがあった業態が既に形になっていた。

子供人口の玩具への影響の大きさを痛感した。

「国際農業資材EXPO」
10月中旬開催された「国際農業資材EXPO」へ。
「ボーネルンド」からの出店案内が無ければ出かけることはなかったと思うが行って見て驚いた。

以前よりミニカー「ジク(SIKU)」の車種の中では作業車が際立って充実していたが、今回はショーの来場者に合わせ農耕車だけで出展をした。

他のブースはいわゆる実用品としての農業資材ばかりであり、ボーネルンドの「ジク」の農耕車に特化した出展が、最も来場者の目を惹いた。

訪れた農家の人達は農耕車に詳しく社員の説明の前にミニカーの車名を次々に挙げ、ショーは即売可のため朝から売れて超多忙だったそうだ。自ら狭めなければ商機は拡がる好例といえよう。

グループ83例会予定 (12月期)
大阪例会  12/ 5(木) 10:00~12:00 備後屋会議室
札幌例会  12/ 6(金) 10:00~12:00 葉佐研会議室
東京例会  12/11(水) 13:00~16:00 日本青年館
テーマ  「2014年のマーケットを振り返る」  葉佐弘明
連絡先 株式会社 葉佐商品研究所 TEL 03-3707-4453