政権交代が起きた今度の衆議院選挙について住職さんはどのように感じますか? (横浜市Sさん)

以前は、農村があり、そこにはお仏壇があって、それが自民党票でした。農村も変化し、お仏壇が相続されなくなり、自民党票も失われました。自民党の地縁、 血縁にたよっていた体制が崩れたのだと思います。小選挙区制で都市部の議員も増え、政党はいかに都市型政党に脱皮するかが課題となっているのです。

今回の自民党に対する批判、自民党のおかれている状況をみますと、それがそのまま、私たち伝統仏教教団にも当てはまるのではないかと危惧されます。いかに都市型仏教教団に脱皮していくか、これが問われているように感じられてなりません。

いま、真宗大谷派は、行政改革を推進していく途中にあります。教区・組の再編もそうです。私 は、教団の将来展望を含めて、宗派・教区・組・一般寺院が、どのような役割をもって教化の実をあげ、その社会的存在意義を提示(あらたな関係構築)してい けるかを考えていかなければならないと思います。

小さな政府ということをよく耳にします。最後に残るのは、外交と防衛です。宗派にとって防衛とは、私は「広報」であると考えます。
国際的に、国内的に、どのような姿勢で臨むのか、そしてそれをどう教団内外に広報していくのか、これが教団の役割のように思われてなりません。

まずは課題の整理、課題克服のための重点施策の立案、そして、それを支える体制作りを急がなければなりません。急いで回答しましたので、意を尽くせませんが、そのようなことを考えさせられました。