ドライバーの調子が素晴らしいので、今度はアイアンのリシャフトに挑戦してみました。
今までスチールシャフトNS950のSを使っていたのですが、ドライ バーとのマッチングを考えると20グラムほど軽いカーボンシャフトが私の体力に見合ったものだということでした。それでもカーボンシャフトのアイアンは、 振った感触は20グラムくらい重く感じられるとのことです。
ところで、肝心なのはここからです。ドライバーやウッドと同様、アイアンがリシャフトされて戻ってきて驚いたことは、クラブヘッドの先のほうに鉛が貼られ ていることでした。聞いてみるとクラブの「重心線」を合わせたということです。
グリップエンドを軽く持ってクラブを吊り下げます。同時にグリップエンドから重りのついた糸をたらします。これがクラブの「重心線」です。人間の感性はす ばらしくて、クラブを振っているつもりが実は「重心線」を振っているのです。したがって「重心線」がクラブフェイスの芯を通っていれば自ずと芯で打つこと ができるというのです。
製作されたクラブヘッドにはどうしてもばらつきがでます。そこでメーカーは最初から軽めのヘッドを作り、ヘッドのネックに鉛などを挿入してバランスを整えて市場に出荷します。これが「重心線」が手元側に狂う原因です。
ドライバーの「重心線」がヒールに寄り過ぎていると、先で打った場合には弱弱しい右に出て行くボールになり、それを直そうと手を返せばチーピンになることはおわかりになることでしょう。
私の場合もそれまでフックが止まらなかったアイアンも、スイングを変えることなく芯で打つことができるようになり、弾道もストレートに、飛距離も出るよう になりました。まったく目からウロコです。いままで誰も教えてくれませんでしたから。
完成後、さらにクラブの微調整をしてもらい(手元が軽く感じた場合にグリップエンドの下に鉛を貼る)、ラウンドに臨みました。その効果は直ちにあらわれま したが、3回目のラウンドで、1ヶ月ぶりのゴルフにもかかわらず、38の41。最近90前後で低迷していた私ですが、久しぶりに30代を出すことができま した。
リシャフトはドライバーからサンドウエッジまですべて行いましたが、アプローチとサンドウエッジだけは元のスチールシャフトに戻しました。ウエッジはフル スイングしませんから、やはりある程度の重量が欲しくなります。それでも「重心線」だけは、パターもふくめてすべて調整してもらいました。
リシャフトに全 部で15万円くらいの費用がかかってしまいましたが、もう新しいクラブを買いあさる必要もありませんから大満足です。ゴルフは60パーセントが道具だそう です。
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皆さまのゴルフライフがより素晴らしいものとなりますように。
明順寺住職:齋藤明聖