明順寺の無縁墓地にはお地蔵さまがありますが、その云われについて教えてください。  (新宿区Iさん)

明順寺には5代目柳亭左楽師匠のお墓があります。新宿末広亭の建立に尽力するなど落語界に大きく貢献した人でした。その直弟子である先代・桂文楽師匠は毎月のお墓参りを欠かしませんでした。

当寺にあるお地蔵さまは、その文楽師匠が所蔵していたもので、左楽師匠に相談のうえ明順寺に寄贈されたものです。お地蔵さまの足元には、合掌している童子、泣いている童子、怒っている童子があり、大変めずらしいものです。

なお、先代・桂文楽師匠がお墓参りのとき、お伴してきたのが今の5代目橘家円蔵師匠(円鏡)、9代目桂文楽師匠(小益)、6代目柳亭左楽師匠(文平)です。

6代目左楽師匠は、そうしたご縁で明順寺の「報恩講」に毎年落語を一席くださっています。

当寺にあるお地蔵さま