仏さまとはどういう人なのですか? (埼玉県Mさん)

たいへん大きな質問ですね。そう、仏さまということで思い出す言葉があります。それは曽我量深先生(1875.9.5~1971.6.20)の言葉です。

曽我量深(そがりょうじん)先生が、昭和31年1月21日、ロサンゼルスの東本願寺別院輪番であった伊東抱竜氏の招きをうけて渡米したおり、輪番の奥さま の質問に答えられて書かれたものです。読みづらい漢字・仮名遣いなどは書きかえさせていただいていますことをお断りしておきます。

仏さまとは

  1. 仏さまとはどんな人?
    仏さまは、われは南無阿弥陀仏と申すものであると名のっておいでなります。
  2. その仏さまはどこにおられますか?
    われを南無阿弥陀仏と念じ称(とな)える人の直前においでになります。
  3. それなら、その仏を私たちが念ずるにはどのような方法がありますか?
    南無阿弥陀仏と、一念疑いなく、自力(じりき)のはからいをすてて、静なる心をもって、仏、願(ねがわ)くは、この罪深き私をたすけましませと念ずるので あります。これはだれでも、どこにいても、いつでも、かなしい場合でも、うれしい場合でも、たやすく自由に仏を念ずることができるのです。
    この念が現前するとき、いかなる煩悩妄念(ぼんのうもうねん)が襲いきたっても、内心の平和は絶対にやぶれません。これを真の救済と申します。

昭和31年1月21日
曽我量深 誌之

仏さまとは