そうですね。派手というより金襴などを織り込んだ、大変きらびやかなものがあります。でも本当に良いものは、今日の価格で1千万円位する七条袈裟(しちじょうげさ)を見たことがありますが、かえって落ち着いて品のいいものです。まさに芸術品でした。
仏さまや親鸞聖人のお徳を顕彰(けんしょう)しようとすれば、どれだけ盛大な法要をし、立派な衣装を身につけても足りないくらいですが、それを単純に良しといえないものがあります。
装束(しょうぞく)には「黒衣・墨袈裟・安静形木念珠」という極めて質朴なものがあります(写真参照)。
たとえ立派な装束を着服したとしても、心には「黒衣」をまとっているという心構えが、大切なように思います。