金糸を、五条袈裟(ごじょうげさ)の生地や、紋(もん)に織り込んだものがあります。高価なもので、いかにも立派に見えます。
けれども、私たち真宗大谷派では、金欄の五条袈裟より無金の五条袈裟の方が、格が上とされています。したがって、本山・東本願寺(京都)に出仕するときには金欄の五条袈裟は禁止です。
基本は、萌黄地(もえぎじ)または紫地に白い紋がついたもの。50歳を過ぎると、黄紋(きもん)が許されます。金欄の五条袈裟より品があって、私は好きです。
ちなみに七条袈裟にも、金欄と無金のものがあります。私たちに許可されているのは、金欄のもの。無金の七条袈裟は、門首(もんしゅ)のみ着服できます。これをみても、金より無金のほうが、格が高いことが分かります。
写真は、五条袈裟の紋です。萌黄地雲牡丹紋白(写真1)と古代紫地八藤黄紋(写真2)です。紋の型、並び方、大きさにも規則があります。