家族葬を行ないたいのですが、どのようなことに注意すればよいですか?(杉並区Eさん)

そうですね、まず「家族葬」とは、不特定多数の一般会葬者がいない葬儀。お焼香だけして帰るような人がいない葬儀と定義しておきましょう。お知らせをうけた人たちだけが集まる葬儀ということです。

そこで、「家族葬」を執り行う場合に考えておかなければならないことが二つあります。

一つは、「家族葬」を執り行ったけれども、あとから自宅に弔問に訪れる人が絶えず、その対応に遺族が疲れ果ててしまうケースがあるということです。そういうことが予想されるときには、やはり通夜・葬儀のなかで弔問に訪れていただいたほうが、よろしいと思います。

二つ目は、「家族葬」は香典の収入も限られますので、遺族の金銭的負担がかえって大きくなってしまうことがあるということです。香典には相互扶助的な意味があるということを忘れることはできません。

したがって、「家族葬」を執り行おうとする場合には、まず亡くなられた方の社会的立場、商売上の関係などをよく考えて、「家族葬」で大丈夫かを判断することが必要です。

そして「家族葬」を行う場合には、それにふさわしい会場、祭壇を選ばなければなりません。会葬者が10人、20人の「家族葬」なのに、大きな会場、大きな祭壇が飾られているというようなアンバランスな状態をよく見かけますので、葬儀社さんとよく相談することが大切です。

家族葬の祭壇(一例)
家族葬の祭壇(一例)